変わっていくものと、変わらないもの。
先日、高校時代の友人と久しぶりに食事をした。
高校を卒業し、大学1,2年生の頃までは頻繁に会い、楽しくてかけがえのない時間を過ごした仲間。
だけど、歳を重ね、環境が変わればお互いに気持ちの変化もあり、すれ違いが生じてくる。実際私たちはお互いを尊重することを忘れ、自分本位な言葉ばかりを投げかけていた気がする。というか、気持ちが曇る言葉や話題を多く聞かされ、私が嫌になっていただけなのかもしれない。
食事の最中、言葉がなくなる瞬間が、話すことがないと思ってしまう瞬間があった。そんなとき、隣に座っていた彼女は頻繁に「卒業式の前日、楽しかったよね。」そんな言葉を何度聞いただろう。
私たちの空間は時が止まったままのように思えてしょうがなかった。
「私たちはきっとこの先もう会うことはないんだろうな。」
そう思いながら、私たちは手を振って別れた。
あの日以来、私たちのLINEグループは動くことがなかった。
私は心のどこかで、この自然な別れを望んでいた。
私たちがどれくらいすれ違ってしまったのかを指摘しあい、
「会いたくない。」
そう思いながら惰性で付き合っていく関係を私は友達だと思いたくなかった。
だけど、あの頃全力で楽しかった青春の1ページを共に過ごしたのは確かに彼女たちだ。
私はそんな綺麗で純情な思い出を大切にしまいたかった。
大人になった今の私たちで、当時の彼女たちを汚すことはしたくなかったから。
これでよかった。こうして言葉に記すことで気持ちの整理をし、また新しい1歩を進めていく。それが人生だ。
明日から4月になる。
変わっていくものが関係であれば、
変わらないものは思い出だ。
また、一歩一歩人生を進めて行かなければならない。
時が止まってしまえばいいのに、そう思いながら私たちは生きている。