ねこの気持ち

筆者の気持ちを垂れ流します。

あの頃に戻りたい

 

「あの頃に戻りたい」

 

一度くらいは思ったことあるんじゃないかな。

最近とても強く思う、そんな言葉。

私はこの間大学を卒業した。もうすぐ新社会人になろうとしている。社会人になることに対してネガティブなイメージしかないからなのか、私が社会不適合者であるからなのか、明確な理由はないのだけど、とても社会に出たくない。マリッジブルーならぬソーシャルブルー。

 

それと同時に4年間暮らした家から新居へ越してきたことへの不安感もある。やっと自分の町だと思えるようになったあの場所へさよならを告げ、また新たな町へやって来た。この町を好きになり、私の町となる日はやってくるのか。

まだまだ慣れないこの土地で、環境で、新しい生活を始めるのは正直しんどい。

 

思えば、大学へ入学する時もこんな気持ちだったな。

多分、あの頃の方が不安感は大きかったはず。高校を卒業して、地元を離れて大学の近くへ引っ越した4年前。世間知らずの、親に守られてぬくぬくと育っていた子どもが、急に1人で暮らし始めるのは精神的にも感情的にもきつかった。それに比べたら、今は1人にも慣れてるし、生きていく術をあの頃よりは持っている。比べるのは変だけど、あの頃よりなまだマシな気がする。だけど、今の方が辛いって思うのはあの頃の感情を忘れたことと辛い気持ちを忘れるくらい楽しい思い出に塗り替える事ができたから。なのかもしれない。 

 

だんだん大人にならなきゃいけなくて、でも心はついて行かない。そんなことばっかり。これはわたしだけじゃない。きっと、「わかるわかる。」そう共感してくれる人もいるよね。

 

でも私たちは無理矢理大人ぶらなきゃいけない。そんなの疲れるだけだけど、そうしなきゃ生きていけない。

 

 

私があの頃に戻りたいって思うのは、4年前のあの頃じゃなくて、母親と手を繋いで歩いていたあの頃。何も知らない、母親と私と家族と、この暮らしがずっと続くんだーって思っていたあの頃が尊い

だけど両親もそうしてきたように、いつから親元を離れる時がくる。兄弟がそれぞれ家庭を持つときも来るし、もちろん私もいつか家庭を築くだろう。だけどそんな当たり前の行事を迎えることに私はまだ抗っていたいって思う。

母と小さい子どもの私で居たいんだ。そうすれば、まだあの頃のまま社会から守られている自分で居られる気がするから。

 

きっとこれは現実逃避をしたいだけの願望でしかない。

 

でも、そんな願望持っていてもいいじゃない。

 

あともう少しで私も外へ出る日がやって来る。あの頃があるから頑張ろうって思うし、頑張らなきゃいけない。生きる理由はよく分からないけど、両親が沢山の愛情を注いでくれた分、私は私の人生をちゃんと歩まなきゃいけない義務がある。

 

来年の今頃、そんな不安感持つ必要なんてないよ!今とそんな変わらないし、普通に生きてればいいんだよ!そう言っていたいな。